中国地方最高峰の山、大山(だいせん)。
私の故郷のシンボルであり、古くから人々の信仰の対象であったこの偉大な山は今年で開山1300年を迎えます。
今年は1300年祭ということで地元は大変な盛り上がり。
夏は登山、秋はキャンプ、冬はスキーとできること満載の大山ですが、そんな大山はどこにあるのかというと、鳥取県西部の西伯郡大山町にあります。
鳥取県は砂丘だけじゃないんです。鳥取県民だよと自己紹介すると「あ~砂丘!!」とよく言われますが県西部に住む人はほとんど砂丘に行きません。
私も一回だけ行ったことがありますが、それっきりです。
出雲の風土記にも記述のある日本最古の神山こと大山ですが、その大山の山岳信仰の中核が大山寺です。(大山にまつわる信仰や逸話の数は多すぎて紹介しきれないので割愛します。)
↓詳しくはこちら。
天台宗別格本山 角磬山 大山寺 公式サイト
daisenji.jp
JR米子駅からバスも出ているようです。
私の祖父は大山と大山寺が大好きで、よくその話をしてくれます。
本まで出版してしまうくらい大山が好きなようです。
しかし、私は今の今まで行ったことがありませんでした。
原付免許を取って3ヶ月、行動範囲も広がり、1300年祭ということで行くなら今年しかねぇ!!と、この間の休日に初めて行ってきました。
果てしなく長い急勾配、果たして50ccバイクでたどり着けるのか.........!?!?
出発したのは午前11時くらい。下道でのんびり行きましょう。30分くらいで大山のふもとまで来ました。
ここまでも割と坂がきつかったですが、まだ3速でなんとか登れています。
せっかくなので車載動画を撮ってみました。ハンドル固定なので振動で画面がブレブレで、おまけに風がうるさいです。欲しいなぁ、GoPro。
動画終盤、長い坂道で後ろから来た観光バスに道を譲りましたが、これが大失敗でした。
坂で減速してしまったためエンストしたのです。坂道発進を試みるもあまりの急匂配にエンジンが負け、発進不可能。これは詰んだか...
結局、20分くらい立ち往生しました。押して登ろうにもバイクが重い。
プラグがかぶってしまったので車載工具でプラグを外し、きれいに拭きました。
ついでに休憩してエンジンを冷ましてから、坂が緩いところを探してエンジンを空ぶかししてから勢いよく1速に繋ぎ、なんとか脱出できました。
それからもちょいちょいエンストしながら(笑)走り続けること1時間。
なんとかたどり着きました。大山寺の参道前です。
昭和の観光地感がハンパないです。写真では少なく見えますが、登山客、参拝客、ツーリング客で一定の賑わいを見せていました。
モンベルもここにあるんですね。 山奥なので誰も来ないかと思いきや大繁盛しているようです。
これなら手ぶらで来てしまっても本格登山ができますね。(お金があれば)
この前新しくオープンした大山参道市場。
大山グッズから焼き立てのパン、大山ブランドのハムや野菜、米やパスタなど色々なものが売っています。食事もできるみたいです。
他にも参道にはおしゃれなカフェや旅館などがあり、結構賑わっています。
営業してるかどうか微妙な感じの建物や廃墟もありますが・・・
参道を少し上ると大山寺の門が見えてきます。入場料は300円。大山寺は檀家がないので主に寄付や入場料で経営しているそうです。
大きな杉の木や鳥の鳴き声などが聞こます。神秘的な場所です。
赤や黄色ってあまり見ない気がします。鮮やかでいいですね。
これが本堂です。昭和3年に仮本堂が焼失し、昭和26年に現在の本堂が建てられたそうです。
大山が見えます。富士山のような形をしている大山のもう片側はかつて噴火によって吹き飛び、崖のようになっています。
非常に落ち着く場所です。
もう一つ、この上に大神山神社という神社があります。行ってみましょう。
結構歩きました。
これが大神山神社です。
時代を感じさせる落書きが本殿の裏にありました(笑)多分昭和初期くらいだと思います。
この大神山神社ですが、もともとはここが大山寺でした。明治時代になって「神と仏とを別々に祀れ」という所謂神仏分離の令が出され、その時、神社と寺が別れたのです。
当時、廃仏毀釈によって大山寺は号を廃され、本殿を神社に引き渡す形で下に移動しました。これを機にかつて信仰、商業で栄えていた大山寺は急激に衰退することとなります。その名残は今でも根強く残っており、こんな近距離にありながら神社と寺の関係は薄いようです。いつかまた、かつてのように一つに仲良くまとまればいいですね。
せっかくなので近くの霊宝閣にも行きました。
セキュリティがガバガバです。田舎は信頼で成り立っています。
ニュースになってた太刀です。(詳細忘れた)
確か復元したとかなんとか・・・
他にも仏像や鐘など20点ほど展示してありました。
大山寺は良いところでした。初めて行きましたが、行ってよかったです。
なぜ大山が信仰を集めていたのか何となくわかったような気がします。色々見ながら歩いているうちに山に対する尊敬の念というか歴史の深さや自然の神秘に心を打たれました。毎年行きたいですね。次は最低でも250ccのバイクか車で来たい。
帰ります。
ついでに「大山まきばみるくの里」にも寄りました。
食事から牧場体験までできるレジャー施設です。
ツーリングスポットになってるみたいですね。「単車はこっち!!」と警備員に誘導され、ついていくとバイク専用の駐車スペースがありました。
ここのソフトクリームは絶品なんです。とにかく美味しい。
どのくらい美味しいかというと、写真を撮る前に早まって食べてしまうくらいです(汚くてすいません)。
大山が一望できます。写真撮るならここですね。
広い芝生があり子どもたちが遊んでいます。...平和だなぁ......
もちろん牛もいます。牛は子どもに大人気!!
でも、いざ近くに来ると怖くて子ども泣いちゃうんですよね。
白バラ牛乳のグッズがたくさん売っていました。私が買ったのは消しゴム。
甘い匂いがします。
今度こそ帰りましょう。
取り残されたベンリィ。哀愁がすごい。
ようやく4000kmに到達しました。製造から21年。まだまだ走っていませんね。
いかがでしたでしょうか。
大山の魅力はこれだけではありません。登山、観光、食べ物、スポーツと多岐にわたり紹介しきれるものではありません。
今年は大山開山1300年祭ということでこれから8月11日の山の日に向けて様々なイベントが開かれるようです。イベントカレンダー
グルメ、観光ともに頭角を現しつつある大山。
皆さんも一度訪れてはいかがでしょうか。
~完~